いまの部屋に住み始めて1年2ヶ月。大家が突然「今月末メーター確認して電気代計算するから」と言い出したのでうろたえているナックルです。いままで電気代について何も言われなかったので、てっきり請求されないものだと思ってた・・・。
さて、今日は朝から台湾の新総統・蔡英文の就任式典。台湾史上初の女性総統であり、民進党としては陳水扁に次いで2度目の総統。ちなみに台湾は国民党による一党独裁が長かったので、それ以外の総統はすべて国民党から出ています。
テレビのニュースチャンネルはどこもかしこもこの様子を中継。
蔡英文さん、温和なイメージで個人的には好感を持っています。民進党が公式に萌えキャラ化したりしてて「それは違うやろ」と思いますが。
で、11時からは総統府前広場で就任演説があるということらしい。総統府はうちから徒歩20分。せっかくなので物見遊山で見に行ってみることにしました。
が、総統府への最短ルートは通行止め。
一般人は中に入れないのだろうか……と半分諦めつつ警官に尋ねてみたら、後ろの方なら入れるのとのこと。ほほう。
ほどなくして案内図を発見。
図の青い区画には入れるらしい。めっちゃ後ろ。
後方に回り込んでみると、そこには長い行列が。
嫌だけど仕方ないので並ぶか……。
行列は意外と流れが速く、するすると前へ。
その先では検問が行なわれていました。当たり前といえば当たり前だけど厳重。
凶器になりそうな傘は持ち込み禁止。
でも自撮り棒はOKらしく、基準がよく分かりません。
この服、なんだろう。
無料で大量に配ってました。
やっと会場に到着。
前方いちばん奥に見える赤レンガの建物が総統府。その手前に設置されているらしいステージはここからではほぼ見えないので、スクリーンを見るしかありません。
後ろを振り返ると、台湾独立派のデモ活動。
なぜか日本語の横断幕も。
中華民国(=現在の台湾)ではなく、ましてや中華人民共和国の一部としてでもなく、「台湾共和国」として独立するのだというのが彼らの主張。
もともとは民進党も台湾独立を掲げる政党でしたが、最近はあまり独立については強く言わないようになっているので、彼らとはちょこっと距離があるように見えます。
といっても対立しているわけではないので、穏健にカラオケで盛り上がってました。僕は見なかったのですが、前総統・馬派(国民党)のデモもあったようですね。
無料で水を配布していました。
暑い国なのでこういう配慮には長けています。今日もまだお昼前なのに気温は30度。
何の変哲もない、水。
一方、ステージにはチバユウスケみたいなのが出てきました。
僕は知らなかったのですが滅火器楽団(Fire EX.)という有名なパンクバンドで、だんだん話者が少なくなりつつある台湾語(閩南語)で歌います。ひまわり学生運動のために作られた「島嶼天光」の演奏が始まると大きな歓声が上がっていました。
そして蔡英文の就任演説。
最も重要なのは若者の未来であり、若者の未来こそが国家の未来であるといったことを言っていました。まあ、ちゃんと聞き取れたのがそこしか無かったんですけどね。以降は各論に入ったので難しくなってしまいました。
演説の全文はここに掲載されています。
報道では中国との関係(92年合意)についての解釈だとか、「台湾」は41回言ったけど「中華民国」は5回しか言わなかっただとかが話題になってます。政治的なことはよく分かりませんが、政治家の演説は中国語の教材としては最適だと思います。
と、そんな感じの就任式典でした。
政治をお祭りにできるのはいいなーと思いますね。暑くて大変でしたが、見に来てよかったです。任期は4年。台湾は今後どうなっていくのでしょうか。