台湾に住んでいた頃、ずっとしてみたかったのが台湾一周旅行。これを中国語で「環島(ホァンダオ)」といいます。ですが、いつでも出来たはずなのに出不精な性格のせいで結局実行しないまま帰国してしまいました。
これがずっと心残りで。近いうちに環島したいなあと思っていたのですが、帰国から半年経ってようやく1週間台湾へ行く時間を作ることができ、この機会に思い切って実行することにしました。
台湾一周=環島
台湾は日本の九州とほぼ同じ大きさの島国で、その中央部はほとんどが険しい山地。そのため幹線道路や鉄道などの交通網も海岸に沿って発達していて、ぐるりと一周することができるのです。
特に最近では環島を題材にした映画のヒットをきっかけに自転車での台湾一周も一般的になり、サイクリングロードも整備されています。ただし、約1,000kmの道のりを自転車で走破するには10日は必要。時間的にも体力的にもそんな余裕はないので、今回は鉄道を使って5日間で台湾一周してみることにしました。
そこで便利なのが乗り放題チケットTR-PASS
台湾鉄道(台鉄)は乗り放題チケットを販売していて、一般向けには3日間乗り放題と5日乗り放題の2種類があります。
TR-PASSの価格
- 3日乗り放題:NT$1,800(約6,700円)
- 5日乗り放題:NT$2,500(約9,300円)
1日あたりNT$500〜600という価格設定になっています。ちなみにTR-PASSには学生版というものもあり、こちらはかなり割安となっているのですが、自強号(特急列車)に乗車できないなどの制限があります。
以降この記事では、一般版についてのみ書きます。
購入方法
台鉄主要駅(下記65駅)の窓口で購入することができます。
臺東、關山、池上、玉里、瑞穗、光復、鳳林、壽豐、志學、花蓮、新城、礁溪、頭城、福隆、羅東、宜蘭、瑞芳、基隆、七堵、汐止、南港、松山、臺北、萬華、板橋、樹林、鶯歌、桃園、中壢、楊梅、湖口、竹北、新竹、竹南、後龍、通霄、苑裡、大甲、沙鹿、苗栗、三義、豐原、臺中、新烏日、彰化、員林、田中、二水、斗六、斗南、民雄、嘉義、新營、隆田、善化、永康、臺南、岡山、楠梓、新左營、高雄、鳳山、屏東、潮州、枋寮
窓口で「TR-PASS」もしくは「三天(五天)旅遊券」と言えば分かるようですが、中国語が使えなければ台鉄サイトのTR-PASSのページを見せればよいと思います。なお、購入時にはパスポート等の身分証明証が必要になるので用意しておきましょう。
チケットには冊子(といっても数ページですが)が付いていて、表紙はこんな感じ。
台湾ってレインボーカラー好きですよね。
冊子を開くとチケットがテープで貼り付けられています。すごく雑。
TR-PASSチケットは冊子から剥がさずにこのままの形で使用することになります。かさばるのでちょっと不便ですね。冊子には路線図のページも付いています。
TR-PASSの使用法
改札を通る際に、TR-PASS冊子のチケットが貼り付けてあるページを開いて駅員に提示して通過します。このとき、各日最初に乗車する場合は、日付入りスタンプを押してもらう規則になっています。チケットページの下にスタンプを押すスペースがあります。
このスタンプ、上記の通り毎日押してもらうことになっているのですが駅員もあまりよく知らないのか、改札を通る際にチケットを見せても押してくれないことがあります。そのせいで後々ちょっとしたトラブルになる可能性があるので、指摘してちゃんと押してもらうようにしましょう。
なお、後述する座席指定時にもスタンプを押してくれます。この場合、その日は改札でスタンプを押してもらう必要はありません。
座席指定もできるTR-PASS
TR-PASSはたいていの列車に乗ることができ、無料で座席指定も可能です。
ただし、一部例外があります。
- 郵輪列車(クルーズトレイン):不可
- 環島之星(観光列車):不可
- 自由行(後述):可(要座席指定)
- 団体列車:可(要座席指定)
- 太魯閣自強号:可(要座席指定)
- 普悠瑪自強号:可(要座席指定)
- 一般自強号:可
- 一般莒光号:可
- 復興号:可
- 区間快車:可
- 区間車:可
- 普快車:可
「環島之星」は旅行代理店向けの列車で、フリードリンクやカラオケなどのサービスが付いています。この環島之星には乗れませんが、環島之星には「自由行」と呼ばれる一般車両も連結されていて、これには座席指定をすれば乗ることができます。
座席指定に自動券売機は使えず、台鉄各駅の窓口でTR-PASS冊子を提示して座席指定を行ないます。気をつけないといけないのは、座席指定は1日1回しか行えないということです。ただし「1日1列車」ではないので、その1回の予約時に複数列車の座席指定を行なうことは可能なようです。
とはいえこれ、規約も曖昧で、そもそも駅員がTR-PASSをよく知らなかったりするというアバウトさなので情報が錯綜しています。当日の列車しか座席指定できないという人もいれば、3日分の列車を予約したという人もいるし…。誰か詳しければ教えてください。
TR-PASSの有効期限
おそらくチケットを購入したらすぐ使用開始することになると思うのであまり気にする必要はないかもしれませんが、TR-PASSには30日間という有効期限があります。購入後30日以内に使用開始するのはもちろん、使用開始後であっても、30日が過ぎた時点で無効になってしまいます。
僕の旅程
というわけで参考としてTR-PASSを使った僕の環島旅程を記しておこうと思います。カッコ内は普通に切符を買った場合の運賃です。
1日目
- 台北→新竹(自強NT$177)
- 新竹→香山(區間NT$15)
- 香山→新竹(區間NT$15)
- 新竹→台中(自強NT$197)
2日目
- 台中→彰化(自強NT$40)
- 彰化→追分(區間NT$15)
- 追分→彰化(區間NT$15)
- 彰化→斗六(自強NT$113)
- 斗六→嘉義(自強NT$71)
- 嘉義→高雄(自強NT$245)
3日目
- 高雄→枋寮(自強NT$139)
- 枋寮→台東(普快NT$104)
4日目
- 台東→池上(自強NT$96)
- 池上→花蓮(自強NT$247)
5日目
- 花蓮→新城(區間NT$24)
- 新城→花蓮(區間NT$24)
- 花蓮→台北(太魯閣NT$440)
以上、普通に切符を購入した場合の合計はNT$1,977でした。
TR-PASSはNT$2,500だったので、思いっきり赤字ですね(・∀・)
あえて当日まで細かい予定を決めず、行き当たりばったりの旅だったので結果的に効率の悪いものになってしまったのが反省点です。フル活用すれば割安なチケットになるとは思いますので、ぜひしっかりと計画を立てて使ってみてください。
(追記)旅行中に撮ったビデオを編集してみました。
素晴らしい動画でした。台湾にまた行きたくなりました。
有難うございます!
ありがとうございます!
こんにちは。お久しぶりです!環島、わたしも考えていたところだったので刺激になりました〜
今日ナカジマチカさんにお会いしました。ナクログさんととても仲が良いとお話しされていましたよ。
次台湾にこられた際はぜひお会いしましょう!お話しいろいろお伺いしたいです。
こんにちは〜
環島、ご興味があるなら台湾にいるうちにやってみた方がいいですよ!
行く先々で「5日だと短すぎる」と言われました(笑)
また台湾行きますので、そのときはぜひ!