中国語における外来語は、主に当て字で表現します。
これがなかなか複雑で、ときに奇怪。
1.音と意味の両方を表現
- コカコーラ:可口可楽(kĕ kŏu kĕ lè)
- ビタミン:維他命(wéi tā mìng)
- ハッカー:黒客(hēi kè)
音を似せつつ、なんとなくそこに意味が含まれているというかなりクリエイティブな表現。中華圏には海外ブランドなどの当て字を考える専門の翻訳家がいるそうで、例えばコカコーラはかつて「蝌蝌啃蜡」という不味そうな表記だったのを、現在の「可口可楽」に変えてからよく売れるようになったのだとか。僕はコーラうんちくだけで小一時間語れます。
2.音だけを表現
- バス:巴士(bā shì)
- マッサージ:馬殺雞(mǎ shā jī)
- ピカソ:畢卡索(bì kǎ suŏ)
カタカナ語を使う日本人が言えたことではないですが、もうアルファベット表記でええやんと思えるような当て字。この手の単語が授業に出るたびに欧米圏のクラスメイトがざわざわします。人名は英語読みでも通じるみたいですけどね。
ちなみに台湾では巴士は長距離バスのことで、路線バスは「公車」。これは公共汽車の略ですが、中国では違う言い方をするみたいです。この他にも外来語・新語は台湾と中国で表現の違うものがたくさんあります。複雑。
3.意味だけを表現
- マイクロソフト:微軟(wēi ruǎn)
- ブラザー:兄弟(xiōng dì)
- タクシー:計程車(jì chéng chē)
無理に漢字を当てるのを諦めて意味だけを取ったものや、中国語化されたもの。上記の公車もそうですね。そもそも漢字は表音文字ではないので僕はこれが一番よいと思いますが、いちいち覚えないといけないのはそれはそれで大変。マイクロソフトが微軟だなんて、知らないと絶対にわからないですよね。
北鼻は「ベイビー」と読みます。
「私のベイビーになってくれますか?」